ガンゼ(甘孜)→デルゲ(徳格)
ガンゼは雪山に囲まれたこのエリアでは比較的大きな町です。
さすがに3日続きで7時間以上のバス移動(しかも悪路)に疲れ、シャワー付きホテルに泊まりました。
翌日、中心にある、ガンゼのゴンパを2つゆっくり回りました。
そして、また路線バスで7時間かけ、次の目的地、デルゲ(徳格)へ向かいました。
チベット仏教の経典を印刷するバルカン(印経院)と黒いダシェー(髪飾り)を巻くカムパが有名な四川省とチベット自治区の境に位置する田舎町。
しかし!バルカン(印経院)は旧正月前ですでにお休み中。涙
ゴンパには頼み込んでもう鍵をかけていたところをあけてもらいました。 今回の旅、初のサキャ派のゴンパ。 昔訪れたサキャのゴンパを思い出します。
デルゲは谷の間の小さな町ですがチベット色が非常に濃く、たくさんの女性がトルコ石、メノウなどの髪飾りを三つあみの髪に編みこんでいました。
黒いダシェーのカムパも素敵で、ここを通ってチベット自治区に向かう人も多いそうです。
デルゲ(徳格)→ガンゼ(甘孜)→ニャロン(新龍)
デルゲには夕方16時に到着しましたが、明日の朝7時にはガンゼに戻ることに。
というのも、ガンゼに戻るバスは一日1本、なぜなら5000mの山を越えて、雪道を通るため、時間によって通れる車の方向が決まっているそうです。
ガンゼには昼過ぎに到着し、その後またもやミニバン乗り合いタクシーでニャロンへ下りました。
ニャロンでは丘の上のニンマ派のゴンパへ。ここのゴンパ自体は小さいながらも、迫力のある見ごたえのある大きな仏像が4つあり、その後ろに沢山の小さな洞窟があり、そのひとつひとつに仏像が入っていました。その彫刻が今までにあまり見たことがないもので思いのほか、素敵なゴンパでした。
ニャロン(新龍)はお寺もニンマ派の寺院が1件あるだけ中心の道が500mにも満たない小さな田舎町、しかしここはずっと来てみたかった場所。
私の大切なチベット族の友人の、ふるさとです。
友人と知り合ったのは、北京の中央民族大学留学中。
彼と出会う前にラサを訪れ、チベットは美しく宗教的で非常に魅力的な場所だと感じましたが、チベットにより深い興味を持ったのはその友人の影響が大きかったと思います。
よくチベットの歌を歌ってくれたり、チベット族の集まりにつれていってくれたり、チベットの食べ物をくれたりと、チベット族の日常の文化を教えてもらい、また、チベット族として中国に対する思いを外国人の私に本音で話してくれたことは、北京という環境から考えるとすごいことだったと思います。
法王に対するチベット族の思い、チベット問題、中国のかかえる民族問題を知り、チベット族のまっすぐな性格、優しさを教えてもらいました。
私にmeiduoというチベット語の名前をつけてくれたのもその人です。
故郷で1人だけという国の奨学金を受け、北京に学びに来ていましたが、卒業後は国のために働く契約になっているそうで、その後チベット自治区の郊外の町に異動になってしまいました。
残念なことに、彼とはもう連絡が取れなくなってしまったのだけど。
この高く青い空の下で、幸せに過ごしていることを、心より、祈っています。