年末年始、氷点下のラダックにいってきました。
まったく旅行者にも会わない、けれどローカルのラダッキとのふれあいの多い、
とっても心に残る素敵な旅でした。
日程
12/28 羽田→上海(虹橋)
12/29 上海(浦東)→デリー
12/30 デリー→レー(空路) アルチ泊
12/31 アルチ→リゾン
1/1 リゾン→サスポル→リキル
1/2 リキル→ピャン→レー
1/3 レー→チェムレ→サクティ
1/4 レー→デリー
1/5 デリー
1/6 デリー→上海
1/7 上海→羽田
年末年始のインド行きが中国東方航空で破格の値段で出ていて、思わず予約。
はじめはチベット語を使える場所、とチベット亡命キャンプのあるダラムサラに、8年ぶりにいこうと思っていたけど、それだけも面白くないかなと色々調べて、南インドのチベタン亡命キャンプと真冬のラダック、悩みに悩んだ末、今しかきっと来れないだろう、氷点下のラダックを選びました。
安い航空券なので、羽田空港から上海に一泊し、まずデリーへ到着。
20時に到着予定、でも絶対遅れるだろうとたかをくくって、ホテルももちろん予約していなかったけど、意外にもオンタイムで到着したので、空港そばのホテルに一泊しました。
hotel airport in 1800RP (含空港送)
翌朝、霧で飛行機のなかで約4時間待たされたとはいえ、
デリーからラダックまでは約1時間半、窓からは絶景の雪山は本当に美しかった。
レー → アルチゴンパ
空港到着後、レーにはいかず、そのままプリペイドタクシーでアルチに向かいます。(空港→アルチ 1時間半くらい。1600rp)
まず、アルチゴンパへ。
ここはラダックの宗教美術の集大成ともいえる、壁画がとても美しいゴンパ。前回来たときは、観光客も沢山いて、あんまりのんびりできなかったけれど、今回はだれもいません。
ラマさんに一つ一つのお堂の鍵を開けてもらって、ゆっくり鑑賞することが出来ました。
チベット文化が色濃く残る、本当に圧倒される、壁画と彫刻たち。 何度でも訪れたい、そんな場所です。
アルチゴンパ
NHKBOOKS「弥勒のきた道」
リンチェンサンポ(956~1055)が建立した 中期チベット仏教の目印ともいえる 僧院。11世紀頃の曼荼羅図や仏像が剥落や欠損もなく、非常に良い状態で残っている。文殊堂と観自在堂、集会堂、3つの仏塔、ラカン・ソマ(経を収蔵)からなっている。アルチ僧院の最も古い建物、大日堂とも呼ばれる集会堂の壁面には美しい曼荼羅が多数描かれている。また、三層堂の北壁にある弥勒菩薩像があり、頭上には大日如来を中心とする五仏を戴いている。 ラカン・ソマ の壁面にも弥勒菩薩の立像が描かれ、手に龍華という花を持っている。龍果樹が弥勒の手にするシンボルとなったのは、弥勒がこの花の木下で、悟りにいたり、更に三度説法するからである。
アルチ僧院を参拝後、川向かいの違うゴンパを訪ねましたが、誰もいなくて参拝できませんでした。冬にくる=こういったことは想定内だけど少し残念でした。
(普段は隣に住んでいる人に鍵を開けてもらうみたい)
宿は知り合いが以前冬にきたとき泊まっていたゲストハウス、lotosava Guesthouseへ。
この時期はほとんどのゲストハウスが閉まっていると聞いていたのですが、泊めてもらえました。(2食つき、550RP)
夜は停電が多いため電気はついたりきれたりの繰り返し。
想像していたものの、やはり寒い。
布団とシュラフにくるまって暖をとります。
でも小さなヒーターをかしてもらい、なかなか暖かく休むことができました。
アルチ→リゾン ( チュリチェンという尼僧院 泊)
翌朝、8:30アルチ発のレーに向かうバスに乗ります。
とはいえ、目的地のリゾンゴンパは反対方向なので、分岐路まで向かいます。
ローカルバスはラダッキで満員。。
もちろん観光客は私だけ。
お経がかかる車内で子供達が不思議そうに私を見ています。
分岐路で降ろしてもらい、バス代を払おうとしたら、不要とのこと、お言葉に甘えていざ、リゾンゴンパまでの道を歩きます。
全然車通りのない一本道。
日向は暖かいけど日陰は本当に寒いです。
雪山を眺めながら川沿いを暫く歩いていたら、トラックが通りかかったので、今回初ヒッチ。
まさかの一台目で成功!途中まで乗せてもらいました。
その後、メインロードからリゾンゴンパへの分岐路がわからず、迷っていたらちょうどバイクでおじさんが通りかかり、道を聞いたらまたしても途中まで乗せてもらいました。最初からラッキー。
その後は全く車も人もいない道をひたすら歩きます。
一時間ほどあるき、チュリチェンという尼僧院(写真)に到着しました。
ここに泊まれるとガイドブックにあったので中を訪ねると、子供の尼僧がでてきて、本当に泊めてくれることになりました。 暖炉のそばで、暖かいチャイとお菓子をいただき、ランチまでご馳走になってしまいました。
ここジュリチェンの隣には学校があり、そこで学ぶアニたちが14人ほど住んでいるとのこと。今は学校はホリデーで生徒の多くはいないそうで、私が訪ねたときは18才のソンナムと19才のアンモ、11才のテンジン、10人くらいが暮らしていました。皆、とっても綺麗な瞳をしていて、素敵な笑顔で笑います。
そのあと、山道を20分ほど登り、リゾンゴンパへ。
山の中に突然現れるその姿は圧巻です。
ちょうどランチタイムだったらしく、中に案内されてここでもチャイを頂きます。ライスもいるか、と言われましたが食べたばかりなのでそれは辞退。
ラマさんたちのランチ後のお経を聞き、子供とちょっと遊んで、ゴンパを案内してもらいました。
ここもシーズンオフなので、観光客は私だけ。
なんで冬に来たの?と聞かれる始末…。 でもイケメンのラマが、丁寧に四つの部屋を案内してくれました。
何より、リゾンゴンパ、素晴らしかった。
内部の仏像も、壁画も、立体曼荼羅を作るための台も。。
ここは写真もokなので、ちょっと写真を撮るのに気がとられてしまい、やや反省…。でもまた是非来たい、そんなゴンパでした。
その後、子供ラマ三人の案内のもと、近道(とはいえすごい道…)で尼僧院に戻ります。
ストーブの効いた暖かい居間でバター茶をいただき、20分ほど彼女たちのお経を聞く貴重な機会に恵まれました。
そして、おばあちゃんが唱える『オンマニペメホン』の歌に、こころが穏やかになります。
子供たちにラダック語を教えてもらい、かわりに日本語を教えます。
おばあちゃん尼僧のリクエストで日本の歌を、とのこと。
『上を向いて歩こう』を私が歌い、代わりにヒンディー語の歌を皆で歌ってくれました。
沢山の笑顔でつつまれた時間に、こころが暖かくなります。
夕飯はトゥクパ。すいとんと豆とチーズ、茸のはいっていて、とても美味しい。
皆で食べるご飯、本当に幸せです。
そして、外は満天の星空。
空から落ちて来そうなほどの、それくらい星が近い。
考えたら日本は大晦日。私はラダックの山奥の尼僧院で過ごす年越し。紅白も見れないし、年越しそばもないけど、とても気持ちが穏やかで、大晦日はとても幸せに過ごすことができました。
ここは本当に居心地のよい場所でした。
翌朝、最後にドネーション(いくらでもよいといわれたけど500RP)とナッツ、日本の絵葉書を渡してバイバイしました。